HONDA SL230 インプレ・レビュー①(2024/06/24)

Honda

セロー225の対抗馬として1997年にホンダが出したSL230。まさにホンダ版セロー225といった感じで、細く軽い車体は普段乗りでも使いやすく、便利なマシンでしたが、見逃せない欠点も・・・。同車のエンジンはFTR223のイメージが強い人が多いかな?

223cc/空冷4サイクル SOHC単気筒/20PS

 SL230は1997年4月、ホンダが新発売したマシン。大人気のヤマハ・セロー225の対抗馬として世に送り出された。わかりやすいほどセローを意識していて、車名こそSL230だが、排気量は223cc。排気量までセローにぶつけてきている(ぶっちゃけて言うとパクリ)。

 ただし、単に打倒セローを意識しただけではなく、SLならではのものもあった。それが目を引くデザイン。ぱっと見、オフ車っぽくない。何とオフ車に付きもののヘッドライトカウルが無く、ライトがネイキッドのように剥き出しになっている。オフ車でありながらオフ車っぽくなく、おしゃれに街乗りをすることも考えられているのだ。特に初期型はレッドとグリーンのカラフルなタンクが印象的だ。この辺は女性ライダーの取り込みも意識したのかもしれない。後期型は銀色になり、カラフルさは無くなったが普通にかっこいいデザインになった印象。また、白や黒などのカラーもリリースされていた。

SL230初期型

 打倒セローを果たすため、当然メーカーの威信を賭けた新開発の高性能エンジンが搭載され・・・・・・ることはなく、過去のエンジンをボアアップして流用している。SL230のベースとなったエンジンは何と1970年発売のCB90にまでさかのぼる。CB90のエンジンは徐々に排気量が拡大されて125ccや200ccのモデルで使い回されてきたが、ついに223ccにまで拡大されてSLに使用された。
 いくら何でも、これほどまでに年代が古すぎるエンジンがベースでは・・・。打倒セローを狙った割には随分と大昔のエンジンを使い回したものだな、と思う(ホンダさん、二輪車世界一で儲かってるのに・・・)。まあ、オフ車はどうしてもオン車ほどの市場は無いし、現場にあまり開発費が下りなかったのかもしれない。ホンダのオフ車は当時XR250もあったし、わざわざ新開発のエンジンを作ることなど、もってのほかだったと思われる。AX-1やXL250ディグリーの、あの非常にパワフルなエンジンを使って欲しかったような気もするが、それではセローの対抗馬では無くなってしまうな。完全に別のマシンになる。

 このエンジンはSL230に搭載された時はスーパーローギア付きの6速だったが、後に5速化されてFTR223・XL230・CB223Sに流用された。XR230・XR230モタードに関しては6速のまま流用された。特にFTR223はビッグスクーターブームと並行して起きたトラッカーブーム(FTR・TW・グラストラッカー・250TRがヒットしたブーム)によって非常にたくさん売れたので、このエンジンを見たことがある人も多いと思う。エキパイの関係でFTR以降のモデルではもっとエンジンがよく見えるようになったが、空冷フィンが印象的な美しい造形のエンジンである。

 このように、ホンダが打倒セロー225としてメーカーの威信を賭けずに世に送り出したSL230ではあったが、これが不人気でまったく売れず、セロー225にはまったく歯が立たず、逆に打倒されてしまい、2004年モデルを最後に生産終了となった。

 2018年のある日、行きつけのバイク屋の店頭にSL230の初期型のレッド(1997年式)が並んでいた。値段は185,000円くらいだったと思う。オフ走行はまったくされていなかったと思われる、傷もない綺麗な車体で、しかもリアキャリア付き!「おっ、安いじゃ~ん!」こう言ってはあれだが、SL230はとにかく不人気で売れなかったため、中古価格もかなり安かったのだ。
 ちょっと気になったのでエンジンをかけてもらったり、F650GSで使えなかったLEDバルブをお店に持って行って、それに付け替えての点灯状態を見せてもらったりした。その結果、リフレクターの性能が悪かったF650GSとは違い、持って行ったLEDバルブはとても明るいものだとあらためてわかった。SL230はライトが大きくリフレクターの性能も良いので、LEDバルブが持てる力を発揮できたのだ。

 何よりも安く、ライトが明るく、そしてオフ車!リアキャリア付き!SL230の購入が、以上の理由により決定した。

SL230 インプレ②→

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