YAMAHA TMAX500(キャブ) インプレ・レビュー②(2024/02/25)

Motorcycle

 500ccあるので、想像通り力感的には十分。TMAX500の初期型は国内仕様で38PS・欧州仕様で40PSの最大馬力を発揮。欧州仕様はプーリー等の関係で国内仕様よりも加速がいいらしい。2代目以降は欧州仕様で44PSを発揮するようになったということでマイナス6馬力はかなりのネガに感じたのか、はじめから逆輸入車を購入したりプーリー等の変更で欧州仕様に近づけたりした人もいたようだ。

 だが、国内仕様の初期型でも十分・・・いや十二分に力強い。自分が購入したのも国内仕様初期型のノーマル仕様だが、それでもそう感じた。サーキットでレースでもしない限りはまったくいじらなくてもよいのではないか、と思った。

 まず感じたのは、スロットルに対する反応が非常に鋭く、ダイレクトであるということ。250ccまでのスクーターにはそれまで所有して乗ったことがあったが、発進時にはCVTらしくほんの一瞬遅れて反応が伝わり、発進する。しかしTMAXの場合は「常にクラッチが繋がっているような」反応をする。つまりスロットルを少しでも捻るとまったく遅延無く発進する感覚だ。これによってストレス無い発進加速が楽しめる。これにはかなり感動した。

 その特徴とも相まって加速は非常に鋭く、最高出力38PSといえども、250ccでは出来ない力強い走りを堪能することができる。回せば回しただけ加速してくれるので、日本の道では高速道路含めて何ら力不足を感じることはないだろう。「常に余裕を持った走り」をすることができ、長距離も余裕だ。

 排気量とそれに見合ったトルクがあるのでTMAXでフルスロットルをする機会は高速道路やサーキット走行時くらいになると思うが、前の道がかなり空いたので試しにやってみたことがある。スピードメーターがぐい~~~んと上がり、怒濤の加速をした。はええ・・・・・・良い子は真似しちゃいけないよ(^^;

 以上のようにTMAX500は初期型の国内仕様といえども十分な力を持っている。1000ccクラスやSSクラスの加速性能が無いと満足できないというスピードジャンキーの人以外には、力感的に大きな不満はないと思う。

 もちろんそれだけがTMAXの魅力ではない。ATで楽ができること、大型のスクリーンを装備しているので防風性能はバッチリで、ツアラーとしての能力も高めだ。シート下のスペースは狭いが、リアキャリアを付けて大型のトップケースを装備すれば、何ら不満のない収納を手に入れることができる。車体が大きい(と言っても初期型は後のモデルと比べて小さめだが)ので大型のトップケースもよく似合う。

 スクーターはとにかくサスペンションが効かないイメージがあるが、TMAXのサスはとてもよく効くサスであり、路面の凹凸などをとても良く吸収してくれる。絶対性能ではモノサスには及ばないが、性能十分で、上品な乗り心地を提供してくれる。
 スクーターのサスが効かないイメージがあるのは、小型スクーターをはじめ日常の足として使われることが多いので、価格を下げるため、コストを削った結果なのではないかと思う。

 

「TMAXはスクーターではない」

 これは同車に関してよく言われる言葉である。二輪メディアや、実際に乗った人もネット上でそのように言及していたりしている。それは、なぜなのか?

 確かにTMAXは見た目や駆動的にはスクーターに他ならないし、スポーツバイクというのは基本的にMTバイクを指す。そういう意味ではTMAXはスクーターであって、スポーツバイクではない。つまりTMAXは「スクーターであってスクーターではない」と言えるのだ。

 それを感じるためには、峠に持ち込んで走ってみるといい。普通の街乗りでは気づきにくいかもしれないが、峠のワインディングを走ってみると、嫌でもわかる。そして走った時に驚きと共に感じるはずだ「TMAXはスクーターではない」と。
 なにしろワインディングを走った時の感覚が通常のスクーターとはまるで違う。生粋のスポーツバイクにはさすがに及ばないが、かなりのスポーツ性能を誇る。良く曲がるし、そして走りやすい。それが非常に気持ちいい。峠を「走る」のではなく「攻める」ことができるのだ。見た目がビッグスクーターのバイクにも関わらずである。

TMAXはスクーターではない!乗ればわかる

 

それを可能にしているのが、MT車のような構造のTMAXのフレーム。スポーツバイクのフレームと言っていいこの構造によって、破格のスポーツ性能がもたらされた。もちろん生粋のスポーツバイクには及ばないが、見た目通りの走行性能をイメージしていると手痛いしっぺ返しをくらうことになる。TMAXは「スクーターの皮を被ったスポーツバイク」なのである。

 以上により、スポーツバイクとビッグスクーターとツアラーの性能をあわせ持ったバイクが完成した。日本でもすっかり地位を獲得したが、特にメイン市場の欧州では登場以来大好評で、色々な国でよく売れているという。幾度のモデルチェンジを重ねながら、登場から20数年経っている名車だ。

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