HONDA VT250 SPADA インプレ・レビュー③(2022/12/29)

Honda

 残念な点だったのはライト関係。ヘッドライトが暗すぎるのと、夜間にメーターが見えなくなること。ヘッドライトは高効率バルブを使ってみても暗い。バルブ自体は明るくても、照射される光が暗いのだ。LEDバルブを使ってみてもおそらくダメだろう。これはリフレクターの問題で、ライトユニットごと交換しなければダメそう。今のバイクのヘッドライトのような性能の良いマルチリフレクターではない。まあ80年代のバイクだし~

 メーター類はバックライトが暗すぎるのか、夜に見えなくなってしまう。メーターの盤面が白色なのも夜間の見にくさに拍車を掛けている。タコメーターはまだしも、スピードメーターが見えなくなってしまうのは運転上、安全上問題。バックライト交換で何とかなったのかはわからないが、仕方がないので夜間は自転車用のバーライトをハンドルにマウントし、スピードメーターに当てて最低限は見えるようにしていた。これは素直に販売店に相談すべきだったかも(-_-;)

 あとこれは自分の個体が古すぎたからかもしれないが、サスペンションの効きが非常に悪かった。はっきり言って殆ど効いておらず、乗り心地が非常に悪かった。2015年に1989年製のバイクを買ったわけだから、もし当時のサスがそのまま付いていたとしたら効かないのも仕方ないのか・・・?
 中古バイクのサスに関しては、販売店が厳しくチェックしてくれていないような気がするが、「効く」「効かない」の基準が設定しにくいからなのかな~。個人でフィーリングが変わってくる箇所だからね。でも明らかに効いていない場合は、ちゃんと効くようにしてから納車してほしい。オーバーホールすると金がかかるから、買い取った後にはやりたがらないってのもあるかもしれないけど、このスパーダは誰が乗っても明らかに効いていなかったと思う。

 VT250シリーズは、その後ゼルビスやVツインマグナに同型のエンジンが用いられ、VTR250にモデルチェンジし、2017年に生産が終了するまで30年以上も続いたモデルとなった。その中でスパーダは、そのエンジンがもっとも元気であった時代に生まれた最後のモデルと言っていい。人気モデルとはならずに短命に終わったが知名度は抜群で、スパーダはその個性的なデザインとアルミフレーム、SPADAという印象的な名前で記憶に残るものとなろう。

 と言ってみたところで、何とスパーダは後年、同社のミニバンにその名前が使われてしまった!!そのせいでこのバイクを知っている人以外はスパーダと聞くと「あ、ステップワゴンね」と、ミニバンを思い浮かべてしまうだろう。ちょっと、いや非常にがっかり。ミニバンでスパーダってのはなぁ・・・あり得ないっすよ、ホンダさん・・・。でも車もバイクも作っているホンダとスズキにおいてはこういうことも起こりうる。スズキのハスラーなんかもっと顕著か。ハスラーが昔のスズキの2ストバイクに使われた名前であったことは、知らない人のほうが多いかと。でもハスラーの方はおしゃれな軽自動車には似合ってたよね。スパーダはダメだ・・・ミニバンでスパーダの名前は似合ってない・・・。

 空前絶後のバイクブームがあった80年代。その80年代のバイクに乗る機会があるとは思わなかったが、その機会を与えてくれたスパーダ。楽しかったスパーダだが、ライト・メーターの暗さとリュックが背負えないことなどが日常使用的に段々きつくなってきた上、ツーリングに行ける機会が減ってしまったこともあり、今度は思い切り利便性アップに舵を取ってスパーダとは対極にありそうな、フォーサイトEXへと乗り換えることになる。

 発売から30年以上も経過した2022年現在では、部品等の欠品も考えられる立派な旧車。VT250シリーズに乗りたければVTR250(できればインジェクション)を勧めるが、もしスパーダに乗りたければ、まだ部品が出るか、修理等出来るかを販売店によく確認してから決めるとよい。お店が修理不可能ならばやめておこう。VTR250の部品が流用できる部分ならばよいが、VTZやスパーダ専用の部品が必要になってくると、まず出ないので・・・

所有期間:2015年4月~2016年10月

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