HONDA CB750(RC42)インプレ・レビュー③(2022/12/11)

CB750(RC42)
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 CB750(RC42)の欠点と言えば、やはりその重さであろう。先述の通り下道ツーリングは快適そのものであったが、日常使用にはとても難儀した。駐輪事情をそれほど吟味せずにこいつを選んだ自分も悪いのだが、非常に重いので、まずバイクを出すことが大変であった。そしてちょい乗りや買い物など、街乗りで停車と発進、そして出先での駐輪を繰り返す使い方には本当に苦労した。重いバイクを日常の街乗りで使うのは苦行に近いと個人的には思う。
 さらにエンジンからの発熱が大きく、乗っていて体感できるほど。猛暑日が当たり前となってしまった日本の、ある意味世界一過ごしにくい夏場での使用は、外気温だけではなく、エンジンから発せられる熱との戦いでもあった。

 でも重さと取り回しに苦労したおかげで、小型・中型バイクの魅力に気づいたのもまた事実である。自分は軽いバイクがとにかく好きらしい。ヘタレと言われてもいい(´ д`)

 RC42はおっさん臭いと言われれば、確かにそうではある。特に自分が乗っていたのは色味も地味なので、特にそう見える。あとは往年の名車CB750FourとCB750Fと比較されて、一部の層に無駄に叩かれているような気がするが、これはこの2車種が「名車」と呼ばれるほどのバイクだったので仕方がない。特にCB750Fourは色々と別格過ぎる。

 性能的にも尖ったところがないバイクでもあったので、「CB750」という、名前だけのナナハンバイクで所詮教習車、ダメなマシンと思うかもしれない。だが、そんなことはない!だって75PSもあるんだし、低回転からグイグイ加速するし!もっとパワーを求める人はリッタークラスやSSに乗ればいいのだ。そもそも公道で75PSも使えませんよw
 「俺のバイクは大型のリッターバイク!100PS越え!パワーあるぞ!オーナーの俺、すげぇぞ、偉いぞ!400cc以下のバイクはゴミ!」などと思っている人にはもはや何も言わないが・・・。未だに「排気量が大きい=偉い」みたいに思っている人もいるのも事実。限定解除時代は威張れたのかも知れないけどさ。まあ、限定解除試験をクリアした人は普通にすごいとは思うけどね。

 教習車の印象が強く、フラッグシップモデルはCB1000やCB1300であり、不人気で何となく地味な存在・・・そんな感じで光の当たらない印象のRC42だが、だからと言って評価は低くない。これぞ正統派の4気筒ネイキッドと言えるオーソドックスなルックスは、時代に流されない魅力があった。2本出しマフラーもそれを引き出させてかっこよかった。パワーも十分。並列4気筒750ccを楽しめる優等生バイクであった。

 大型二輪免許が教習所で取得できるようになって以来、教習車としてCB750(RC42)に触れる機会のあったライダーは多いはず。手頃な価格と性能が好評だったRC42も、2008年に排ガス規制により生産終了。2022年現在では、ぼったくり価格にて中古が販売されている模様(笑)。絶版バイクならば、「超」が付くほどの不人気車両でなければ、もはや何でもありの状態である。

 ホンダは2010年にRC42と同じ空冷4気筒のCB1100をリリースしたが、自分のように750ccで、RC42の後継を出してもらいたかった人も多いのではなかろうか。ナナハンという響きは特別なのだから。でも欧州は900ccだったから、どちらにしろ750ccでは出なかったかな。

所有期間:2012年5月~2013年8月

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