かつて一世を風靡し、社会現象となった対戦格闘ゲーム。1991年、カプコンの『ストリートファイターⅡ』が大ブームを引き起こし、ゲームセンターに対戦格闘ゲームが設置されるきっかけとなった。管理人もスト2ブームは実体験している世代なので、当時の熱狂ぶりはよく憶えている。1993年、セガが『バーチャファイター』を発売し、2Dだけではなく3D格闘ゲームも花開いていった。
もうブームから30年も経とうとしている2020年現在では、社会現象まで巻き起こしたほどのブームはとっくの昔に終焉。そしてゲーム自体の複雑化と高速化・操作の高難度化が進んだ結果、プレイすること自体の敷居がとんでもなく上がってしまった。『ギルティギア』『ブレイブルー』に代表されるアークシステムワークス製の2D格闘ゲーム、通称「アークゲー」などはこれを如実に表していると言える。
先日久しぶりにゲーセンに寄ったが、ビデオ筐体はガンダムVSシリーズしかプレイされておらず、ビデオゲーム自体のスペースも昔と違って縮小され、寂しさを感じさせた。
ゲーセンでアルバイトをした経験もあるからわかるのだが、ゲーセンの稼ぎ頭はプライズゲーム・メダルゲーム・プリクラである。これらの強みとしては、「老若男女を問わない」ことが挙げられるだろう。ビデオ系のゲームは男性プレイヤーが圧倒的だが、プライズ・メダル・プリクラならば、それに加えて女性の顧客も多い・・・と言うかプライズとプリクラは間違い無く女性客のほうが多い。(プリクラは男性だけでは利用できない店舗も多いが、自分がアルバイトをしていた店舗で聞いた理由としてはナンパ男対策らしい)
そして昔ながらのビデオゲームは過去の遺物となってしまっており、格ゲーブーム終了と共に衰退し、今現在は『ガンダムVS』シリーズが最後の砦となっている。同シリーズのように一部の層であっても熱烈に支持されて大量にプレイされればビデオゲームとて稼げるだろうが、最近では、『ガンダムVS』シリーズ以外にビデオゲームで成功を収めているゲームは思い当たらない。
ビジネスモデルとしては厳しくなっているのが現状だ。
 また、15年ほど前までは『三国志大戦』『WCCF』『ガンダムカードビルダー』のようなコレクション性のあるカードを伴う大型筐体ゲームの絶頂期があったが、今ではすっかり下火になっている。人気絶頂当時、みんながあれほど欲しがったレアカードは・・・対応ゲームはとっくに稼働を終了し、今ではヤフオクやメルカリにおいて、ただのコレクターアイテムとして叩き売りされている。
 もし今の時代にカード筐体ゲームの絶頂期が来ていたとすれば、とんでもない価格で取引されていただろうことは容易に想像できる。横山光輝の絵が入った三国志大戦のレアカードや、アムロやシャアの性能が良いレアカード・・・ブームが現在ならば、かなり稼げただろうなぁ。
格闘ゲームブームの後には『ビートマニア』『ポップンミュージック』『ダンスダンスレボリューション』などの音楽ゲームブームも到来したが、音楽ゲームもブームはとうの昔に終焉している。
この日は『電撃文庫 Fighting Climax Ignition』を『ロウきゅーぶ!』のメインヒロインである湊智花をプレイヤーに選び、アシストをこれまた同作からイノセント・チャーム(=袴田ひなた)を選んで一度だけプレイして、ゲーセンを後にした。この先、ゲーセンはどう変わっていくのだろう。
 
  
  
  
  

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