ユベントスにアッレグリ復帰(2021/5/28)

FOOTBALL

これは驚いた。2014~2019年までユベントスを率い、チームに5年連続のスクデットと、2度のチャンピオンズリーグ決勝進出(残念ながらバルサとマドリーに敗北)をもたらせたアッレグリ氏が再びユーベの指揮官として就任することが公式に発表されたのだ。

このブログでも主張してきたが、個人的にはCL権が獲れてもピルロは解任やむなしかな、と思っていた。理由は来シーズンも続投してもチームが良くなるとは思えなかったし、テコ入れできるのならば、した方がいいかな~と思ったからである。新米監督だから仕方ない部分も大きいが、攻撃面で可能性を感じさせる部分もあるが、ビルドアップも守備も壊れてしまっており、それがセリエA4位フィニッシュという結果としてわかりやすくチームに跳ね返ってきてしまっていた。

もちろんピルロにはピルロの考え方とこだわりはあろう。その哲学に合っているチームであるならばそれでもよいが、今のユーベにはそれを体現できなかった。他ならぬ、ピルロ本人のような選手がいれば良かったのかもしれないが・・・ピルロは監督未経験からなのか、最後までチームに浸透させられないそれを貫き通す選択肢しかなかったように思う。
時間があれば何とかできた可能性もあるが、ユベントスは常に結果を求められるクラブであり、形になるまで待つことはできないクラブなのだ。まあビッグクラブは全部そうだと言っていい。

しかし、ピルロにも同情する部分はある。サッリの時もそうだったが、ロナウドの存在が監督のメソッドに合ったチームを作ることを不可能にしてしてしまったのかもしれないからだ。サッリボールとロナウドは相性が悪いと思うし、ピルロが志向する戦術においてもそれは言えたように思う。だが、ロナウドはチームの柱にしなければならないし、絶対に起用しなければならない、大きすぎる存在でもある。聖域であるロナウドを最大限に活かしつつ、チームとして結果を出す・・・これはレアルマドリードしかできないような気がする。

そういった意味ではピルロもサッリも、17/18シーズンのアッレグリにも同情はできる。断っておきたいのは、「ロナウドのせい」「ロナウドが悪い」のではない。ロナウドのせいでユベントスが弱くなったのではない。ロナウドを活かせないのに、彼を獲得したフロントに問題があるのだ。

今のユーベを立て直せるのは誰なのかと思っていたが、まさかのアッレグリ再就任が決まった。これに関しては、フロントは極めて無難な選択をしたのではなかろうか。現在フリーであり、クラブの監督として実績のあるアッレグリを再招聘する、極めて現実路線だ。ただ、イタリアには「温め直したスープは不味い」ということわざがあり、DAZN実況の北川義隆さんが折に触れてこのことに触れている。「出戻りは上手く行かないよ」という意味で、アッレグリの再招聘は失敗に終わるという意見も多々あるようだ。さて、どうなることか・・・

最後に、ピルロ、本当にありがとう。10連覇はならなかったが、未経験で就任したあなたを責めることはできない。報道によると、エヴァートンがあなたの招聘を検討しているとのこと。エヴァートンに限らず、他のチームの監督に就任するならば、頑張って欲しい。

コメント

  1. […] 今シーズンのユベントスに関しては、このブログではアッレグリ復帰の件とCLグループステージのファーストレグでチェルシーを撃破したことくらいしか触れてこなかった。触れたくてもポジティブな話題が殆どなく、触れられなかったからである・・・(泣) […]

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